連邦政府全国モーゲージ協会(FNMA)などの政府関係機関を中心としたモーゲージの買い取り。これは、政府関係機関が、住宅金融市場における安定的な資金の確保をはかるために、民間住宅ローンの抵当証書などを買い取るものだ。FNMAはその中心的な機関で、1989年の抵当証書など購入額は135億ドルにものぼる。このようにアメリカの住宅政策の基本は、民間住宅金融が円滑に活動ができるようにすることに重点が置かれている。その特徴は、民間の住宅金融市場を発達させ、住宅への融資の拡大を通じて住宅所有の機会を増大させるというものだ。住宅の直接供給ではなく、間接的な補助の形態をとっているが、その効果は大きく、これにより中高所得層における個人の住宅取得と所有が、大幅に促進されたといわれている。もうひとつ、アメリカにおいて中高所得層の持ち家促進に大きな効果をあげたのが、持ち家に対する税制上の優遇措置だ。これは、個人の持ち家所有者に対して、ローンの支払い利子や固定資産税を課税所得から控除できるという措置だ。この優遇措置が中高所得層の持ち家所有者に与えた利益供与は大きく、これによる減税額は1990年時点で351億ドルにも達している。
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